4月24日 井戸端デザイン室開催レポート

4月24日(水)、井戸端デザイン室を開催しました。
今回も、地域で活動する方々と、クリエイティブの力で地域を支えたいクリエイターたちが集まりました。

会場となったbenten103には、先日レコードプレイヤーが投入されたばかり。
室長セレクトのレコードの音が流れる暖かな空間の中で、今回の井戸端もスタートしました。

参加者は約15名。
グラフィックデザイナー、壁画アーティスト、イラストレーター、Webデザイナー、資料デザイナー、制作会社の方、Webライター、介護施設経営者さんなど、さまざまな分野の方々が顔を揃えました。

会場では、いつものように交流をしながら、それぞれ自然に新たなつながりをつくっていました。
また、井戸端デザイン室のスタッフでもある2人は、「つくる人」と「たのむ人」としての関係でもあり、第二弾の制作物に向けた打ち合わせも行われていました。

「地域が求めるクリエイティブって、なんだろう?」

お昼過ぎからは「ぼんやり研究室|地域が求めるクリエイティブって、なんだろう?」を開催。
参加者のみなさんは、井戸端デザイン室が掲げる「地域の人を応援したい」という言葉に感じるものがあって集まってきてくれているように思います。

では、「その“地域の人”って、どんな人たち?」

そんな“ぼんやり”を解像度高く捉え直してみよう、というワークに取り組みました。

まずは思いつく「地域の人」をみんなで書き出し。
大きな軸として、

・企業
・非営利団体
・個人店
・行政

が挙がり、さらにそこから細かく、さまざまな業種もリストアップしていきました。

ニッチな依頼も、地域ならではのクリエイティブ

ある程度イメージが広がったところで、それぞれの事業から発生するであろうクリエイティブ(実際に依頼された制作物など)も洗い出しました。
「こんなニッチな依頼を受けたことがある!」という実体験も交えたエピソードはとても盛り上がりました。

中でも印象的だったのは、「お寺」という地域の存在から発生するクリエイティブの話題。
最近ではお寺が独自のイベントを開催し、ホームページをリニューアルする動きが増えていることや、
絵馬や御朱印帳に地域性や個性を出す取り組みが進んでいることなどが紹介されました。
そこにイラストレーターが関わることで、より豊かなクリエイティブが生まれ、インバウンド需要にもつながる可能性がある、そんな広がりにも話が及びました。

クリエイターは「越境人材」になりうる

地域の事業を見える化したことで、

「こっちの事業とこっちの事業がつながったら面白い」
「別の場所の事例をこちらでも生かせそう」

といったアイデアが自然と生まれました。

クリエイターは、ただ制作物をつくるだけでなく、さまざまな事業に寄り添いながら、人やアイデアをつなげる「越境人材」としても力を発揮できる
そんな視点が共有されたのも、今回の大きな収穫のひとつでした。

井戸端デザイン室はまさに、これまで交わることのなかった人や事業が、”井戸端デザイン室”という場を通じて新たにつながっていく。
そんな「関係性のデザイン」を目指して活動しています。
ここに集まる方々が同じような視点を持ち、より良い関係が生まれる、そんな兆しも感じられました。

ワークを通して見えてきたこと

今回のワークを通して、参加者それぞれにこんな気づきがありました。

・自分のスキルはどんなところに生かせるのか
・こんなところに新たな事業チャンスがあるかも
・このスキルを持っている人と協力したら、もっと広がるかも

ぼんやりしていたものが少しずつ輪郭を持ち始め、視点が変わっていく時間になったように思います。

「ぼんやり研究室」は、今後もときどき開催する予定です。
次回は、今回のワークをさらに深めるか、また新たな”もやもや”をテーマにするか……
みなさんと一緒に、また考えていきたいと思っています。

次回の井戸端デザイン室は、
5月29日(木)11:00〜16:30 開催予定です。

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この記事を書いた人

「井戸端デザイン室」室長。
東京、赤羽生まれ
東京デザイン専門学校卒業、印刷会社のデザイン部、企画デザイン会社を経て2012年独立し Tane’t 設立。
2020年にはデジタルハリウッドWebデザイナー専攻卒業しWeb制作についても学ぶ。2020年より関内イノベーションイニシアティブのインハウスデザイナーを兼任し、まちづくりに関するプロジェクトのデザインを担当している。