初夏の風が心地よい陽気の中、午前・午後を通して多彩なクリエイターや地域の活動者が集まり、リアルな対話と新しい出会いが重なっていきました。
小さな偶然が新しい協働のきっかけに
この日は、Web制作を行うクリエイターさんが「コーディングを一緒に担ってくれる方を探している」とのことで、事前に何名かのデザイナーさんに声がけをしていました。
集まってくれたWebデザイナーさんたちの間では、なんと「子どもの保育園が近所だった!」という意外な共通点が発覚。一気に空気が和み、仕事の話にとどまらない関係性が生まれていました。
こうしたつながりが、やがてビジネスパートナーへと育っていくことも。


当日、benten103ではテーブルの上で茶道を楽しむ「ふるまい抹茶」も開催されていて、
井戸端の参加者も自然と引き込まれ、抹茶を味わう姿も。
その後、今度は抹茶の先生が、「HP展開について相談したい」と井戸端に飛び入り参加。
偶然の流れでクリエイターとの対話が始まり、まさに“地域で活動する人と、スキルを持つ人が自然に交わる”benten103らしい光景が広がっていました。

スキルの幅と深さが交差する時間
午後にかけて、新鮮なスキルを持ったクリエイターが参加してくれました。
◾️カメラマン×子ども向けイラスト教室×編み物作家さん
自宅でスタジオやイラスト教室開いて活動するマルチクリエイターさん。
室長も同じ地元という事もあり、なにかと仕事でお世話になっています。
地域でイラスト教室の作品展を開いたり、画材体験会のイベントを開催したりと、地域の方がクリエイティブに親しむ時間を作り出しています。
◾️ボードゲーム・カードゲームのクリエイターさん
元ゲーム会社勤務の経歴を活かし、イラストやデザインまで自分でこなしゲームを企画制作しているクリエイターさんが来てくれました。
持参してくれた実物に参加者みんな興味津々、グラフィックデザイナー陣はパッケージの印刷の綺麗さに注目、印刷発注についてなど話が深まりました。

中でも「ゆるかわタロット」はクラウドファンディングを経て制作されたとのこと。
体験談がみんなの刺激になりました。
自分のつくりたいゲームを一通り作ったので、こんどは誰かの課題を解決するというお題をゲーム制作を通して叶えたいと井戸端デザイン室に注目してくださったようです。
早速、参加していた「たのむ人」と話が進んでいるようで、今後の展開が楽しみです。
◾️SNSなどの動画クリエイターさん
TikTokやYouTubeなど、動画制作を中心に活躍するクリエイターさんが参加されました。
SNSの活用は流行が早く、みんなトレンドが気になるところ、現場での温度感について共有してくれました。
最近は企業求人の課題にTikTokを活用する企業もあり、発注が増えているという話でした。
その場合、スタッフの方はちゃんと協力してくれるのか…などリアルな裏話も。

AIの活用とこれからのクリエイターについてを通して見えてきたこと
終盤、Web制作現場でのコーディングやサイト構成の作成にAIを活用する現場に立ち会ったという話題提供があり、AIの活用についての話となりました。
AIの活用で便利になる一方で、AIの正解に導かれてしまうので、提案が画一的になってしまうのではという懸念でした。
AIの便利な部分を活用しつつ、逆にクリエイターは、人間だからこそ生み出せるらしさ=丁寧な対話、深い思考、創造力を今以上に大切に磨いていくべきではといった対話が生まれました。
井戸端デザイン室は正にそんな時代に「リアル」を大切にしたい、顔の見える関係でお願いしたり、されたり、協力したりできる関係性を作る場としてつくりました。
この場の価値を再確認出来た話題でした。